柿の種類
柿と日本人の関係
聖書の中では、最初の人であるアダムとイブはエデンの園でリンゴを食べたことで知恵をつけた。となると聖書を信仰している人達にとってリンゴはきっと特別な果物だろう。では日本人にとって特別な果物と言えば何か?
この問いの答えは間違いなく「柿」ではないかなぁ。(梅もあるけどね)
柿は中国の揚子江沿岸が原産といわれている。日本には弥生時代以降に大陸から伝来したと考えられ、「古事記」や「日本書紀」にも登場し、奈良時代には広く民衆に親しまれていた。俳句の中では、松尾芭蕉の「祖父親まごの栄や柿みかむ」、正岡子規の「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」など多くの人物に詠まれている。昔話の猿蟹合戦では、柿の実の奪い合いで動物の間で争いが起きている。このように、古くから日本人にとって馴染み深い果物であった。
柿は神様の果物!!
さらに柿の木の学名は「Diospyros kaki」である。Diosはギリシャ語で神であるゼウスを表しpyrosは果物なので、Diospyrosとは、神様の果実という意味になる。また、学名の中に日本語の読み方であるkakiがあることからも、世界から柿は日本から伝来したものであると思われている。
また、何故ゼウスという名前が与えられた理由を勝手に想像すると、柿は9割が渋柿なので、リンゴや桃のように何となくもぎ取って食べることは難しい、甘そうに見えても渋く、でも、渋抜きをした柿になると溶けるように甘い、このようにギャップが大きいからかもしれない。
柿の種類
柿の種類は多く世界には1,000種近くある。その中で甘柿は20種類ほどしかなく、柿は基本渋柿であるといえる。最初の甘柿は1214年に現在の神奈川県川崎市の王禅寺で偶然発見された禅寺丸が日本初の甘柿と考えられている。
また、種子の周囲に褐斑(ゴマ)があるものとないものがあり、その組み合わせで4種類に分類される。因みに、ゴマは渋の原因であるシブオール(タンニン)が固まったものである。
完全甘柿 (ゴマなし) 種がなくても甘くなる 例 富有柿、次郎柿
不完全甘柿(ゴマあり) 種が多いと渋みが抜ける 例 禅寺丸柿、筆柿
不完全渋柿(ゴマあり) 種の周りだけ渋みが抜ける例 平核無、刀根早生
完全渋柿 (ゴマなし) 種が入っても渋いまま 例 西条、愛宕
引用: 農林水産省HP https://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1810/pdf/1810_05.pdf
庄内柿は平核無です
庄内柿は不完全渋柿の仲間です。一般的に種があると種の周りにシブオール(タンニン)の固まったゴマができるのですが、種がないためゴマができません。なので、実は綺麗なオレンジ色をしています。食感も、渋抜きしたての2~3日間はカリカリとした爽やかな歯ごたえ、3~7日間はバターにナイフを入れたような滑らか歯ざわり、それ以降はトロッとしたゼリーのような状態になります。常温で保存し自分の好みの頃になったら、1個づつ新聞紙で包み、それをビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れると一カ月以上その状態で保存できます。是非、試して見てください。
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今年も実りの秋を迎えました。10月10日から柿の事前予約販売を開始します。
柿にはポリフェノールの一種であるタンニンが豊富に含まれ、栄養面でも素晴らしい果物です。是非一度甘くて大きい柿を食べてみて下さい。
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