庄内柿の特徴は?~美味しい時期はいつ頃
庄内柿の特徴は?~種無しの渋柿
庄内柿は、茶色いゴマのない綺麗なオレンジ色をしている種のない四角い渋柿です。分類的には「平核無(ひらかくなし)」と「刀根早生(とねわせ)」呼ばれる2つの品種があります。他にも日本で有名な柿は、富有柿(ふゆうがき)や次郎柿(じろうがき)があり、「富有はあごで食べ、次郎は歯で食べ、種無しは舌で食べる」という言葉があるようで、富有柿は果肉が柔らかく、次郎柿は硬く、種無しである平核無柿はねっとりとした食感だと言われています。一般的な食味はそうなっているようですが、庄内柿は食べるタイミングで様々な食感が楽しむことができるのでとても魅力的な柿です。
<上記に登場した日本を代表する柿>
〇平核無:種無し渋柿。不完全渋柿と呼ぶ。庄内柿、おけさ柿、八珍柿など
〇刀根早生:種無し渋柿。不完全渋柿。平核無よりも収穫時期が早い。
〇富有柿:種ありが多い。種がなくても渋がないものを完全甘柿と呼ぶ。
〇次郎柿:種はほとんどない。完全甘柿。
庄内柿の収穫期はいつ?~9月下旬から11月中旬まで
庄内柿は2つの品種があります。「刀根早生」は9月下旬頃から10月上旬までが収穫期で、「平核無」は10月中旬頃から11月中旬までが収穫期になります。但し、どちらも渋柿であるため、どちらもその後1週間程度の渋抜き期間が必要です。渋抜きの方法には、炭酸ガスや焼酎などのアルコールを用いる方法など様々あります。渋抜きの方法によって味覚や硬さに影響があるため、門外不出の方法で独自の渋抜きをしている生産者さんもいます。一般的には、炭酸ガスで渋抜きした場合は、あっさりした甘さで、カリッとした柿になります。アルコールで渋抜きした場合は、濃厚な甘さで、トロっとした柿になります。好みかもしれませんが、アルコールでの渋抜きの方がより柿本来持つ良さを引き出していると感じます。
好きな時期を長く保つには?
渋抜きした柿は先ずは常温で保管します。(渋抜き直後は、多少渋身を感じる時があります)
渋抜き後からの変化(常温のまま保管した場合の変化です)
①最初の1週間 渋抜きしたての最初の数日はカリカリとした爽やかな歯ごたえ
②その後の1週間 バターにナイフを入れたような滑らか歯ざわり
③14日以降はトロッとしたゼリーに近い状態
常温で保存し自分の好みの頃になったら、1個ずつ新聞紙で包み、それをビニール袋に入れて、冷蔵庫の野菜室に入れると一カ月以上その状態で保存できます。興味がある方は、こちらで実験したブログもあるので読んでみて下さい。
平核無の作付けは山形がNo1
柿の品種は1,000種近くありますが、日本で作られている柿の1位は甘柿の富有柿で、栽培面積で全体の26%ほどです。次が平核無で17%、刀根早生(とねわせ)となっています。かつては次郎柿も有名でしたが現在では富有柿の1/10以下になっています。
また、平核無の産地としては(栽培面積ha比較)
1 山形 788.1ha
2 和歌山 622.0ha
3 新潟 455.5ha
となっていて、平核無の産地では山形が一番です。平核無は元々新潟県が原産になりますが、地方により「八珍柿」(新潟)、「おけさ柿」(佐渡)、「紀の川柿」(和歌山)、「庄内柿」(山形)となっています。庄内柿の庄内は、山形県内の日本海側の地域一体を示す名称です。新潟発祥の平核無ですが、現在では山形が中心的な産地となっています。
まとめ
ということで、柿と言ったら庄内柿ということが分かって頂けたかと思います。まだまだ暑い夏が続きそうですが、9月になればアッという間に秋の気配が感じられるようになってくるでしょう。そろそろ食欲の秋に向けての準備をしましょう!
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今年も実りの秋を迎えました。10月10日から柿の事前予約販売を開始します。
柿にはポリフェノールの一種であるタンニンが豊富に含まれ、栄養面でも素晴らしい果物です。是非一度甘くて大きい柿を食べてみて下さい。
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