柿の木の利用法について~ヘタと葉編~
柿の木の利用法について~ヘタと葉編~
柿の実は日本古来からの果物として有名ですが、柿の木は他にも様々なものに利用されています。今日はヘタ!?と葉の利用について紹介します。
柿のヘタは生薬です!?
柿の実のヘタを乾燥したものは柿蔕(してい)という生薬で、漢方薬や民間薬としてしゃっくり止めに効果があるとされています。夏から秋にかけて未熟果の蔕(ヘタ)を採って天日乾燥されたものを煎じて飲んだりします。
蔕(ヘタ)には、ヘミセルロースやオレアノール酸、ウルソール酸などが含まれ、ヘミセルロースが胃で凝固することから、しゃっくりや咳など、気が逆流する「気逆」という状態を改善するのだそうです。
お茶として飲む場合は、ほうじ茶などとブレンドすると飲みやすくなります。
〇柿の葉
5月頃の若葉を採取して日干ししたものを「柿の葉茶」と呼ばれ広く親しまれています。柿の葉にはレモンの20倍、緑茶の30倍のビタミンCが含まれるとされ、健康や美容への効果が期待されます。一般的なビタミンCは加熱するとほとんどが壊れてしまいますが、柿の葉の場合は、プロビタミンCと呼ばれる熱に強いビタミンCのため、お湯を注いでも効果が薄れません。さらに、ノンカフェインのため、就寝前に飲んでも安心です。
柿の葉には、ビタミンCの他、ビタミンKやB、ケンフェノール、クエルセチン、カキタンニンといった成分が含まれ、血管の強化、止血作用、花粉症予防といった効果もありサプリメント等に加工されて流通しています。
また、柿の葉寿司も奈良県や和歌山県、石川県の郷土料理としても有名です。一般的には、酢飯に鯖や鮭などの切り身を合わせ、柿の葉で包んで押しをかけた寿司になります。柿の葉には、殺菌効果があるため包むことで日持ちをよくしたり、柿の葉の香りが寿司に移り、風味も良くなります。柿の葉は、塩漬けにし柔らかくします。古くは鯖だけでしたが、近年は鮭、穴子、サヨリ、エビなど多くのネタを乗せた柿の葉寿司専門店も増えています。
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今年も実りの秋を迎えました。10月10日から柿の事前予約販売を開始します。
柿にはポリフェノールの一種であるタンニンが豊富に含まれ、栄養面でも素晴らしい果物です。是非一度甘くて大きい柿を食べてみて下さい。
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